5. インド編<旅日記>

5.1 ある日のランチ

2001年のある日。
いつもの社食で、いつものカレーを食べてるときに、
何気なく1人の先輩が言った。
「カレー食べにインド行かない?」

まさか、そんなことから始まる旅があるとは。
その年末、先輩2人とインド行きの飛行機に乗り込んでた。
まるで2人のお兄さんが一気に出来たみたいで、
なんだかウキウキしながら、まだ見ぬインドの地を夢見て、
日本を飛び立った。

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5.2 インドの洗礼

2001/12/26(THU)

とうとう辿り着いたインド。
真夜中にデリーの空港に着いたのはいいけど、
タクシーに乗ろうとしたら、早速の客引き。
1人の男が助手席に強引に乗り込んできて、何やら英語で強行営業。
見るからに怪しい雰囲気で叫んでるし、眠い目も一気に覚めた。
あまりの突然のことにあっけに取られていたら、
インド経験ある長兄がヤツに一喝。客引きもスゴスゴ退散した。

うーん、これがインドか。
ちょっとした洗礼を受けた気分。
真っ暗な中に光る、オレンジ色の電灯の波を見つめながら、
インドに来たことにしばし浸る。これから何があるのやら。。

その夜は、長兄が泊まったことがある、メインバザール沿いの
ゲストハウス「HOTEL CAMRAN」へ。1人で寝るのが寂しくて、
兄らの部屋のベッドに潜りこんで、安心いっぱい眠りについた。

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5.3 黄色い朝

2001/12/27(THU)

初めてのインドの朝。
ホテルの部屋の窓を開けてびっくり。
窓枠から見える景色は、砂埃で黄色く煤けた感じ。
そして、舗装されてない通りに、人が、牛が、行き交っている。
喧騒という言葉がぴったりな、日本とは違う世界。
異世界、だけど、すごい好き。なんかうれしくなる。

しばらくの間、部屋でゴロゴロした後に、
いざカレーを食べにメインバザールに出た。
人混みをかきわけて、ニューデリー駅そばのカレー屋へ。
インドで初めて食べたのはチーズと野菜のカレーと豆のカレー。
見よう見まねでチャパティを右手だけでちぎり、カレーをつけて食べる。
うん、すごくおいしい!そして食後のチャイも最高。

大満足なオナカで、リキシャーをつかまえて、
Lal Qila(ラール・キラー、ムガール帝国時代の建物)に向かう。
車、バイクの波の中、走ったせいか、気づけば鼻の中が真っ黒。
この建物、日本にはない感じの、素敵な建物だったけど、
今日、何よりも印象に残ったのは、インド全体に広がる喧騒感。
カレーな国だけに、ごった煮、って感じ。

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5.4 インド的トイレ

2001/12/28(FRI)

インド3日目。
ようやくインド的生活にも慣れてきた。

でも唯一、勝手がわからなかったのがトイレ。
トイレが終わったら、側にある桶で水ガメから水を汲んで、
左手でバシャバシャと洗う。それはわかってたつもりだったけど、
いつも、トイレの後は下着がビシャビシャに濡れるので、
不便だなぁ、と疑問に思ってたことを、それとなく打ち明けてみた。
…どうやら、ただ単に使い方が間違ってたらしい。。

本当は、左手に水を少し注いで、その水で洗う。
私は、桶の水を、まるでお風呂でかけ流すみたいに、
ダラダラ患部にかけてた…通りで濡れるはずだ。
(この水流が気持ち良かったんだけどさ…)

今日は、ガンジー博物館に行って色々と物思いに耽ってから、
初めての寝台列車でニューデリーからバナラシに向かった。
インドらしく1時間遅れで発車した電車の中は、
微妙に暗い灯りだけで、すごい雰囲気ある。これもまた好き。
「チャーイ、チャーイ…」とチャイ売りの声が響く車内で、
3人で大富豪をした。なんとも自然なこの関係が気持ち良い。

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5.5 いざGangaへ

2001/12/29(SAT)

トランプやったり、日記書いたりして過ごしていると、
上のベッドにいた小さな女の子が、ひょこっと顔を出した。
インドの女の子だけに、目が大きくてすごくかわいい!
片言の英語で、「かわいい指輪してるね」って話しかけたら、
それを惜しげもなくくれると言う。(そんなに物欲しげだったか…)

その子の名前はティリカ。すごく懐っこい子。
長兄が折り紙とかあや取りを持ってきていたので、一緒に遊ぶ。
私はすっかり遊び方を忘れてしまったので、兄2人が、
ティリカに教えてあげる。私に出来るのは軽快なトークのみ…(嘘)。

そんなこんなで、すっかり夜は更けて、少し枕についたらもう朝。
近くにいたフランス人らしきおじさんが「もうすぐバナラスだよ」と
教えてくれたので、いそいそ用意をし始めたら、ティリカが来た。
なかなか言葉が出てこなくて、じれったい中、いろいろ話す。

最後の方に、ティリカが「これだけ言わせて」と言った後、
「You are very very very Beautiful!」と言ってくれた。
あまりにもうれしすぎて、思わず日記にメモってしまった。
でもそんなティリカともお別れ、さみしい。
そう、これからGanga(ガンジス川)へ行く。

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5.6 牛のウ○コ

2001/12/30(SUN)
ガンジス川で迎えた初めての朝。
ドミトリーの平たいベッドの上で熟睡してると、
バタン、バタン、っていう音がどこかしらから聞こえてきた。
何かと思って、起きて外を見ると、みんなが川端で洗濯してた。
バタンという音は、袋に入った洗濯物を地面に打ち付ける音。
合わせて、どこからか女性たちの歌声が聞こえてきて、
とても不思議な雰囲気。ここはガンジス!!

朝食の後、ガンジス川沿いをうろうろ散歩したり、
チャイ(ガンジス川の水使用)を飲んだりしてると、
急に「なんでやねん!」とインド人が話しかけてきた。
日本語を話す客引きには何人も会ったけど、
「モケ」と言う彼は、周りとは桁違いに頭が良くて巧み。
客引きにつかまる気はなかったけど、面白くてしばし話す。
彼がサリー屋をやってるというから、ひやかしに行こうとしたら、
その道すがらで、牛のウンコを素足で踏んでしまった。
誰かがするなと思ったけど、やはりこういう役回りは私か…。
(泥んこに足をつっこんだような、そんな感覚でした)

その日はインド映画も見に行った。
でも、「踊るマハラジャ」みたいなのじゃなくて、
欲求不満の奥さんの旦那さん攻略(未遂)みたいな…
こんなのが見たかった訳じゃないんだけどな…。

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